Cybercrime Investigation Body Of Knowledge

サイバー犯罪捜査のための新標準としてCybercrime Investigation Body Of Knowledgeを発表

CIBOK編集委員会は、委員会の設立と「CIBOK:Cybercrime Investigation Body of Knowledge」第1版の出版を発表します。CIBOKは全世界の法執行機関や企業向けに、今日の複雑化したサイバー犯罪を解決、予防するための知識、スキル、行動を提供することを目的としています。CIBOKの第1版は英語、日本語で出版されます。

「サイバー犯罪が、注目を集めたい、または能力の誇示を目的とした個人的な活動から、より巧妙で明確な目的を持った組織的な活動へと進化するにつれて、我々にとっては、彼ら犯罪者の目的や動機を理解することに注力することが重要になっていきています」と、CIBOKの主席編集者であり、CIBOK編集員会委員長であるシェーン・シュック博士(Shane Shook , Ph.D.)は述べます。

「我々は、手段、動機、犯罪者を特定する可能性の観点から犯罪を捜査しています。にもかかわらず、サイバー犯罪捜査官はこれまでツールや技術、手順に注目して捜査を行っていました。CIBOKでは、これまでの捜査アプローチとサイバー捜査のアプローチの最適な融合、さらにはサイバー犯罪活動に関する社会、企業の理解を集約した新標準の提供を目的としています。これはグローバルでのサイバー犯罪に対する、官民による連携、協力を実現する1歩となると我々は期待しています。」

 

CIBOKでは、法執行機関担当者や企業のリスク管理担当者がサイバー犯罪を調査するために必要とされるニーズ、背景、要求事項を記載しており、下記の5つの目的の達成を目的としています。

  • 全世界で一貫したサイバー犯罪に関する心得(Common Sense Approach)を普及・促進すること
  • 他の体系化された実務慣行について、サイバー犯罪捜査の範囲における位置づけを詳細に示すこと
  • サイバー犯罪捜査において実践すべき内容を、特徴づけして示すこと
  • サイバー犯罪捜査知識体系に対して、トピックスを利用するための手段を提供すること
  • トレーニングカリキュラム開発および、業務に携わる個人の知識とスキルが高い水準のレベルであることの保証に必要な基礎を提供すること

CIBOK第1版は、株式会社トレンドマイクロのサポートの元、法曹界、法執行機関、学術界からの12名の専門家によって執筆、精査されています。今後CIBOKの管理はトレンドマイクロ株式会社からCIBOK編集委員会に移管され運営されていく予定です。またCIBOKを公共知財として継続的に更新することを目的に一般社団法人の設立が予定されており、今後認定プログラムやトレーニングについても開発が予定されています。

CIBOKの第1版については、2017年5月の販売開始を予定しています。購入およびCIBOKに関する組織の詳細については、CIBOKのWebサイトをご覧ください。

www.cibok.org

 

CIBOK編集委員会について

CIBOK編集委員会は、サイバー犯罪からICT社会を守ることに寄与するという社会的意義を達成することを目的に、2016年に産業界、法曹界の専門家によって形成されたCIBOKステアリング・コミッティによって任命された、経験豊富な12名の法曹界、司法および産業界のメンバーによって組織されています。

 

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